不登校

不登校の小中学生が通う教育支援センターの実際の例とデメリットを解説!

不登校の小中学生が通う適応指導教室での毎日を実際の例で解説!

コロナウィルスの大流行以降、在宅期間が長かったせいか、今までにも増して小中学生の不登校の数が増加しています。

特に小学生は、母子分離ができないケースが多いとのこと。

実際に私の職場でも、小学生の人数が増えてきています。

そんな状況下ですでに学校に行けなくなっている、または登校するのがかなり辛いと感じている小中学生やそのご家族は、とても不安な毎日を過ごしていらっしゃるでしょうね。

「このままずっと行けなかったらどうしよう、学校以外でどこか居場所はないかな?」

と、だんだんと焦りも感じて来たりして・・・。

そういう時の選択肢の一つとして、「教育支援センター」があります。

「教育支援センター」って聞いたことあるけど、どうやって入級するのか、どんなふうに一日を過ごすのか、どんな人たちが通っているのかなあ、と、いろいろ心配ですよね。

本記事ではこういった疑問に少しでもお答えできれば、と思い「教育支援センター」に勤務8年目の私が、実際の教室での様子をお伝えします。

(各市町村の教育委員会によって内容が異なる場合もありますので、ご了承下さい。)

 

不登校の小中学生が通う適応指導教室の実際の例とデメリットを解説!

 

不登校の小中学生が通う教育支援センターでは毎日どんなことをする?

学校のように大人数ではないにしても、本当に通えるのか不安ですよね。

そこで、事前に知っておきたい基本情報を以下にお伝えしていきますので、ぜひ、参考になさって下さい。

教育支援センターではどんなふうに過ごしているの?

「教育支援センター」での一日のスケジュールは、こんな感じ。

でも、体調に合わせて、無理はしないように。

10:00~10:40   勉強(一斉授業ではなく、 自分で教科を決め、個々のペースで学習)

10:40~10:50   休憩

10:50~11:30   勉強

11:30~12:00   みんなで一緒に何かをする(軽い運動、カードゲームなど)

12:00~13:00   昼食

13:00~13:40   勉強

13:40~13:50   休憩

13:50~14:30   勉強

14:30~14:50   みんなで一緒に何かをする(軽い運動、カードゲームなど)

14:50~15:00   掃除

その他、年間行事として校外学習、季節の行事に合わせて調理実習(クリスマス会や、卒業生をお祝いする会など)があります。

服装や持ち物はどんな感じ?

「教育支援センター」に通って来るときは、制服でも私服でもOKです。

カバンは、リュックでの通級が多いかな?

トートバッグのような物でも構いません。

靴は、スニーカーが好ましいですが、理由があって靴が履けない場合は別です。

ご相談ください。

給食ではありませんので、お弁当持参です。(午前または午後のみ通級の場合は、当然ながら不要です。)

参考書、辞書などはありますが、教科書等が全て揃っているわけではないので、教材は基本的にはご自身でご用意ください。

どんな人たちが通っているの?

「教育支援センター」に通って来るのは、

基本的に勉強意欲があり、まじめに通級できる小中学生です。

実際に通って来ている児童生徒達が、なぜ登校できていないのかと言うと、人の目が気になるので大人数のクラスが苦手、学校の授業のスピードについて行けない、お腹が弱く、何度もトイレに行く可能性があり、学校は無理・・など。

それぞれに、理由があります。

みんな最初は緊張して、何も話せないような状況で通い始めますが、次第に打ち解けて仲良くなったり、逆に、一人が好きな人は静かにゆったりと過ごしています。

通級人数は、その日によって違います。

10人以下の日もありますし、多くても20人くらいまでです。

不登校の小中学生が通う適応指導教室での毎日を実際の例で解説!

不登校の小中学生が教育支援センターを利用を利用するためには?

「教育支援センター」の存在は、一般的にはあまり知られていませんよね。

そこで、みなさんに安心して入級していただけるように、どこが運営しているのかなどをお伝えしていきます。

教育支援センターにはどうやって入級するの?

「教育支援センター」に入級するに当たっては、まずは通っている小中学校の担任に、遠慮せずにありのままをお話しください。

学校に行けないのは、なにも悪いことではないのですから。

 

そして、いよいよ入級の手続きですが、以下のような感じです。

①学内で妥当だと判断されれば、書類を作成して学校に提出し、学校長から教育委員会へ

②担任が書類を持参して、教育支援センターの相談員と状況確認

③親子で相談員と面談し、教室の様子を見学。しばらく通ってみて(2週間ほど)通級できそうであれば、正式に入級

ざっと上記のような流れですが、各市町村によって異なる場合もありますので、ご確認下さいね。

教育支援センターってどこが運営しているの?

「教育支援センター」とは、市町村の教育委員会が、不登校の小中学生を対象に学習の援助をしながら、学校に復帰することを目標に運営している教室です。

(「学校」と聞いただけで体調不良になるような場合は、最初にお話しいただけると助かります。)

教育委員会の運営ですので、通級すれば、多くの場合は指導要録上の出席扱いとなります。

不登校児童生徒に対する柔軟な対応

出席扱いについての措置

不登校児童生徒が教育支援センター(適応指導教室)や、民間施設など学校外の機関で指導等をを受ける場合において、一定要件を満たす時は、校長は、指導要録上”出席扱い”にできることとする。

(文部科学省の不登校に関する主な施策より)

費用は無料ですが、例えば校外学習で訪れた先で入場料が必要な場合は、その費用がかかります。

スタッフは、どんな人達?

現在、私が勤務している「教育支援センター」には、教員免許を取得したスタッフが3名在籍しています。

一緒に勉強したり、軽い運動やカードゲームをしたり、ゆったりと過ごしています。

中には、スタッフにあまり声をかけて欲しくない人もいますので、そのような場合は、最初は少し距離をおいて、ちょっとずつ親しくなっていくよう心掛けます。

初めは、目を見て話すことすらできなかったのに、中学校を卒業して高校生として立派に巣立っていく姿に、毎年感動します。

よく頑張ったね、あなたは素晴らしい!!・・・と。

ウルウル・・。

今は、不登校だった中学生が多く通う通信制など、高校入学にもいろいろな選択肢がありますからね。

教育支援センターに入るデメリットはある?

お住まいの市町村によっては教育支援センターがない場合もあります。
(場所が確保できない等の理由)

また、近くにない場合は(特に小学生は)送迎が必要になるかもしれませんし、お弁当持参ですので、ご家族の負担は少し増えるかと思います。(お弁当は、どうしても無理なら、パンでもコンビニ弁当でもOKですよ。)

前述の通り、指導要録上では出席扱いになる場合がほとんどですが、実際に登校していないので授業中の取り組みなどが評価されず、あまり良い成績はつきません。

その結果、残念ですが実力があっても、全日制高校への入学は少々難しいかもしれません。

それならどんな高校に進学できるのか不安になってしまうでしょうが、それに関しては、別の記事でお伝えしています。(通信制高校について)

スタッフの人数が少ないため、1人にずっと付くことはできません。

ですので、自分で勉強内容を決めて進めていくのが難しい小学校低学年の児童は、短い時間(長くても半日)でお願いすることもあります。

まとめ

・・・と一通り説明しましたが、なんとなくご理解いただけましたでしょうか?

必ずしも毎日、一日通していなくても良いですし、各自のペースでまずは生活のリズムを整え、外に出て太陽の光を浴びるだけでも、ステキなことです!!

不登校の小中学生が通う適応指導教室の実際の例とデメリットを解説!

また、学校のように大人数ではないので、落ちついて過ごせると思います。

少しずつ登校しながら教育支援センターにも通う、というのがOKの場合もあるので、教育委員会にご相談下さいね。

いずれにしても、学校との連絡は絶やさずにしておくのが大切です。

高校受験の手続きなどに関しては、学校でしかできませんので。

また可能ならば、定期テストは別室でも良いので、学校で受けることをお勧めします。

そうすることで点数が付き、評価されますので、高校受験の際に選択肢が広がります。

 

小さな一歩で、少しでも自信を持ち、笑顔になってもらえたらと、心から願っています。

最後までご覧いただき、有難うございました。

 

 

自分のペースに合わせて自宅で勉強するときに、オンラインの授業も参考になるかもしれませんので載せておきます。

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えま
家で過ごす時間が大好き! 一週間くらいなら、一歩も外に出なくても大丈夫です。 (まあ、庭へは出ますけど) 休日は、本を読んだり、のんびりまったり生きてます。