何らかの理由で不登校になってしまった当初は、何もする気にならず寝てばかりの生活を送っていた人が多いのではないかと思います。
そんな時は、エネルギーがほとんど残っていない状況なのでしょうから、無理に何かをしようとせず、心と体をゆっくり休ませる事が最重要です。
でも、家での生活にも慣れてくると、「こんな事ばかりしていていいのかな、何かしたいけど毎日時間がありすぎて、何をして過ごせばいいのかわからない」と、そんな気持ちになるかもしれません。
そうなった時の家での過ごし方は、インターネットのゲームをしたり、動画を観るというのが圧倒的で、私が勤務する教育支援センターに通う児童生徒達も、そのような状況である場合が多いです。
それはそれで良いのですが、ずっと光をみつめているので目に良くないし、やめられなくなってしまう事が多く昼夜逆転になる可能性が高いので、あまり健康的とは言えません。
でも、「分かっているけど、ゲームをしたり動画を観る事の他に、何かする事を見つけるのも面倒だな~。誰か家での過ごし方を教えて~。」と思いますよね。
そこで、不登校の時の家での過ごし方として、「インドア派の人にお勧めの自由時間の使い方3選」と、「アウトドア派の人にお勧めの自由時間の使い方4選」の合計7選を考えてみました。
いずれも実際に私が経験したもので、知識が増えて嬉しくなったり心が癒やされてホッコリしたりと、いろいろ良いことがあったので、以下にご紹介します。
参考にしていただければ、幸いです。
インドア派の人にお勧めの、自由時間の使い方3選
私はどちらかと言うと、インドア派です。
家に居るのが大好きなので、出かけなくてもできる事をいつも考えています。
無理に外に出なくても、楽しめる事はいろいろありますよね。
とにかく好きなことに没頭する
内容は偏っていても構わないので、時間がたつのも忘れて、好きな事をする!
時間はたっぷりあるのですから、楽しんじゃいましょう。
今、好きな事がない人は、新しい何かに挑戦してみるのはいかがでしょうか?
例えば...
・料理
お昼は自分の好きな物を、ネットでレシピを見ながら作って食べる。
好きな音楽を聴きながら料理するのも、楽しいですよ。
自分で作った料理は、おいしい!!
(でも、やる気が出ないときは、なんでもいいんです。
インスタント味噌汁と納豆とか。
または冷凍食品なんかもいいですねえ。)
最近では、食材の宅配サービスもたくさんありますから、そこで材料が揃っているミールキットを利用してみても良いかもしれません。
余力があれば、ついでにデザートも。
家族の分も作っておけば、きっと喜んで貰えて会話も弾むはずです。
でも、後片付けはきちんとしておきましょうね。
よろしくお願いします。
料理は、慣れてくるといろいろと新しいメニューを作りたくなるもので、そんな時にはインターネットが本当に役に立ちます。
同じ材料でも、びっくりするほどたくさんのレシピがあって飽きませんし、少しずつ作れるメニューも増えて、嬉しくなります。
インスタグラムにアップ!とまではいかなくても、記録を残しておけば自分だけのレシピ集になったり、だんだんと腕が上がっていくのがわかり、自信が付きます。
料理は本当に、終わりがありません。
あなたのライフスタイルに合った使い方が出来る!らでぃっしゅぼーやの食材宅配
・筋トレ
家にこもっていると、どうしても運動不足になってしまいますよね。
体調も悪いしやる気も出ないし、どんよりした毎日を送ることに...
とは言っても、ジムに通うのは面倒な上、費用もかかる。
そんな時は、もう始めている人も多いと思いますが、家で筋トレはいかがでしょうか?
ネットを見ればいくらでも出て来ますし、短時間の簡単なものから本格的なものまでよりどりみどりです!
私は、膝を怪我してからはあまり激しい運動はまだできないのですが、そんな私でも可能なものを選べば、一人で気楽にできて大満足です。
インストラクターの鍛えられた美しいボディーを拝見するたびに、憧れてしまいます。
少しでも、近づきたい...。
それから、ラジオ体操が意外といいですよ。
全身運動ですし、短時間で完結しますので、私は一日一回は実行しています。
とりあえず5分からでもいいので体を動かすと、全身の血液の動きが良くなりますし、頭もすっきりします。
以下に紹介する椅子に座ってする作業の時も、時々休憩して、軽い筋トレを取り入れてみてはどうでしょう?
・デコ文字
「誰かにカードとかプレゼントする予定もないし、自分には縁がない」と思うかもしれませんが、これが実際にやってみると、意外と日常生活の中で使えるのです。
材料も、とりあえずペンさえあれば、始められます。
紙や布、ガラス、プラスティック等の用途に応じて、水性・油性・ゲルと、それぞれペンを使い分けて楽しみましょう。
自分のノートや日記、友人や家族へのちょっとしたメッセージ等に、また、キッチンの調味料の入れ物にと、いつもの文字よりデコ文字で書けばオシャレですし、相手にも喜んで貰えると思います。
書き方のコツは、インターネットで探せば、可愛いのが見つけられます。
私は図書館で本を借りて、書いてみました。
現在我が家では、数種類マスクを使い分けており(不織布と、抗菌シート入りの布製等)個人ごとに箱に入れて玄関に置いています。
そこで、家族の名前をデコ文字で書いて箱に貼ってみたところ、「見やすい、可愛い」と、なかなか好評です。
また、私は仕事柄ノートを何種類か使用するのですが、その表紙にもデコ文字!
ぱっと見て、どのノートなのかすぐに分かりますし、なぜか気分が上がります。
完全に自己満足の世界ですが、それでホッコリしたり嬉しくなったりするならステキな事だと思います。
材料費もそんなにかかりませんし、気軽に始められて、おすすめです。
・楽しそうなデコ文字が、たくさん載っています。
ペンの選び方など、参考になりますよ。
ボールペンでかんたん! プチかわいいデコ文字を楽しむ本 [ やました なしえ ]
・マスキングテープ
こちらもデコ文字同様、一人ですぐに始められます。
マスキングテープは、100均ショップや事務用品のお店、本屋さん等で見つけられますよね。
インターネットでも購入できますが、やはり実物を見た方が、質感とか色の感じが分かっていいかもしれません。
デザインのヒントは、本かインターネットを参考にすればいくらでもカスタマイズできるので、用途も広がります。
私は、空き箱や無地の封筒に、自分でデザインして貼って楽しんでいます。
また、紙コップに貼って、チョコや飴を入れておくと可愛いです。
いろいろ試して、家の中を明るくしてみてはいかがでしょうか?
先ほどのデコ文字と組み合わせても、楽しいですね。
・消しゴムはんこ
これは、デコ文字やマスキングテープより、準備する道具がちょっと多いです。
版画用消しゴム、トレーシングペーパー、デザインカッター、インク等がありますが、これらがセットなっている商品もありますので、まずはそこから始めてみるのも手軽で良いですね。
作り方は、本やインターネットで探せるので、自分でアレンジして無地のハガキや便箋に押せば、オリジナルの一品の出来上がり!
また、無地のシールに押して、いろいろな物に貼れば自分らしさを表現できます。
幾つかはパーツを作っておいて組み合わせれば、何種類ものはんこができて、楽しいですよ。
私はまだ初心者なので、簡単なはんこを作って押して、カレンダーの予定を見やすくしています。(例えば、燃えるゴミの日には炎の絵、資源ゴミで缶を出す日にはコーヒー缶の絵など。一応、主婦ですので。)
家族と一緒に学習をする
ここでの「学習」とは、いわゆる教科書を開いて問題を解くような勉強ではなく、広く知識を得てそれを人生に生かすことです。
自分が興味を持っている事を、家族と一緒に徹底的に調べてみたり、誰かと同じ本を読んで意見を交換したりと、気軽で楽しくできる何かを探してみてはいかがでしょうか?
一つのことを掘り下げてみると、知識が増えるのはもちろんのこと、家族でも全く違う意見を持っていたりと、新しい発見がいろいろ出て来ます。
ちなみに、私の息子が不登校だった時には、なぜかUMA(未確認生物)や日本の妖怪に夢中で、図書館で片っ端から本を借りては読みあさり、ものすごく詳しくなっていました。
その影響で私も同じ本を読んだりしているうちに、どんどん面白くなり、妖怪について語り合ったものです。
詳しくなったからといって、それが何か?とあきれられそうな内容ですが、本当に楽しかったし、もしかしたらいつか何かの役に立つかもしれません。(多分..)
もちろん、実用的な事を調べればすぐに使えるのでしょうが、世間的にはどうでもいいような事を真面目に考えてみるのも一興、たまにはいいものです。
動物、自然、英語など、気軽にできそうな事はいくらでもあり、どれも本やインターネットで調べられます。
息抜きに、一緒にゲームをするのもいいですね。
オンラインゲームに関しては、私は少し前まであまり良い印象を持っていませんでした。
なぜなら、いったん始めるとやめられなくなり、昼夜逆転の原因になってしまって体に悪い、と思っていたからです。
でも、先日「劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん」を観て、その考えが少し変わりました。
ご覧になった方もいらっしゃると思いますが、不器用で愛情表現が下手な父親と、それが原因で寂しい思いを抱いてきた息子が、ひょんな事からゲームの中で一緒に戦うことになるお話です。
ゲームを続けて行くにつれ、息子は、実は父親はいつも自分に愛情を注いでくれていた事に気付きます。
軽い気持ちで観始めたのですが、心温まるストーリーにグッときて、つい、泣いてしまいました。
この映画を観てからは、ゲームをすることで家族や友達との絆が深まったり、新しい関係性が生まれたりと、良い結果に繋がるかもしれないと思うようになりました。
昔ながらのカードゲームやボードゲームも意外と面白くて、つい、熱が入ります。
大切なのは、内容は何でもいいので、家族で一緒に何かを考えたり実行してみる、ということです。
他愛のない会話の中に、家族の本音が隠れていたりするかもしれませんよ。
一人で取り組みたい場合は、もちろんそれもOK!
読 書
これは、家でする事の定番ですね。
普通すぎるかもしれませんが、家で過ごす時間がたっぷりある今、普段は手を出さないジャンルとか、少し分厚い本等を試してみるのもいいのでは?
電子書籍も手軽ですが、私は紙の本に魅力を感じます。
なんとなく優しさを感じる、と言うか、寄り添ってくれるような気がするし、電子書籍のように光を見つめているのと違い、目の疲れが少ないように思います。
小説を読めば、主人公の気持ちを理解することで、実際に人の立場に立って物事を考えられるようになる事もあります。
それに、読んでいるだけでも、漢字や言葉の意味を意外と覚えているものです。
そのほか、色々なジャンルの本があるのですから、一度読書にはまってしまったら、やめられません。
好きな本を購入するのも嬉しいですが、図書館に出向いて借りるのも楽しみの一つです。
私みたいなインドア派の人にとっては外出する理由になりますし、時々気軽に参加できる講座が開かれていたりします。
人に会うのがいやでなければ、通ってみてはいかがでしょうか?
アウトドア派の人にお勧めの、自由時間の使い方4選
外に出て体を動かしたい方には、次のような過ごし方はどうでしょう?
なるべくお金をかけずに楽しく出掛けられる事を、私の経験も踏まえて、考えてみました。
市町村が開いている各種教室に参加する
私が住んでいる市にも市民大学があり、語学や音楽はもちろんパソコンや歴史など、たくさんの教室を運営していて、格安の料金で学べます。
好きな講座を選択すれば知識が深まりますし、色々な年代のお知り合いもできるかもしれません。
通って来るのは子育てを経験した中高年の方が多いので、事情を話せば不登校にも理解を示してくれ、良きアドバイスをいただけるかも..。
私は、英会話の教室に通っていた時、一緒に習っている方々と仲良くなり、英語に関することのみならず子育てのポイントなども教えていただきました。
授業が終わった後のちょっとしたおしゃべりも、楽しかったなあ・・。
隅っこの席に座って講座に参加するだけでも、良いと思いますよ!
地元の資料館などを訪ねてみる
お近くに、歴史民俗資料館のような施設はありませんか?
私の家からも車で7~8分の所にあるので、時々出かけています。
絵画などの常設展があったり、時には企画展も開催され、しかも無料の場合がほとんどなので、楽しみにしています。
また、教室も開かれており(料金がかかる場合もあります)、気軽に参加できます。
平日に出掛ければ、混雑している事もほとんどありませんので、ゆっくり過ごせます。
ちょっとした穴場ですよ。
神社やお寺を訪ねてみる
私は宗教家ではありませんし宗教に詳しいわけでもないのですが、神社やお寺を訪ねると、なぜか清々しい気分になり、力をいただけるような気がします。
元々、パワースポットのような場所に建てたからなのか、神社仏閣を建てたからパワースポットになったのかは知らないのですが、私は前者ではないかなと思っています。
大抵は、大きく圧倒されるような御神木があったり、整備されたお庭があったりと、本当に心が癒やされます。
昔から、人々が心の拠り所として訪れていた場所であり、特に氏神様は、いつも私達を見守っていて下さるような気がします。
私の家からは、歩いて10分以内の所に何カ所かあるので、仕事帰りや散歩の途中に一息つかせていただいています。
特に宗教には関係なく、いい空気を吸うだけでも(緑が多いので)体に良さそうです。
ベンチがあれば、ゆっくりと座って、持参のお茶などをいただきながら時を過ごすのも幸せな気分になれそうですね。
これは、決して年配の方達だけではなく、若い方々も訪れてみると、心が落ち着くと思いますよ。
買い物を兼ねて、少し遠出をする
週末に、スーパーマーケットでまとめ買いをするご家庭が多いと思います。
その時に、いつも行く近くのお店ではなく、少し離れたお店にドライブを兼ねて出掛けるのはどうでしょう?
家の中ではあまり会話が弾まない時も、ドライブ中だと気分も良くて、いつもより話ができるかもしれません。
それに、普段と違うお店に行けば、珍しい商品に出会えて楽しいですよね。
例えば、目新しい食材を手に入れて、自分なりのレシピを考えるのも楽しみの一つです。
ショッピングは、ただ単に物を買うだけでなく、頭と体を働かせて、更に五感を鍛えるのにも役立ちます。
家の中では味わえない楽しさやワクワクに出会えるからです。
また、少し離れたお店なら、知っている人に会う確率も減りますから、ちょっと安心…。
週末のプチドライブ、いかがでしょうか?
まとめ
ここまで、自由時間を生かした家での過ごし方を考えてみました。
不登校を乗り越えるためには、精神論や心理学等も必要かもしれませんが、夜に寝て朝が来たら起きて朝日を浴びるという、基本的な生活リズムを整える事から始めるべきだと思います。
そして、心と体の準備がまだできていないのに、無理に登校しようとしたりせずに、まずはしっかりと自分自身について考えてみる必要があるのではないでしょうか。
どんな未来にしたいのか、そのために今、何をするべきなのか。
そこで、誰のどのようなサポートが必要なのか。
それが分かれば、あとは前に進むだけです。
そういうことを真剣に考えるためにも、不登校だからこその自由な時間を、楽しみながら過ごせば良いと思いますよ。
学校にも行かず、こんなことをしていていいのか等と思わず、次のステップへの準備をしているのだと割り切って考えれば気持ちが少し楽になります。
大切な自分の人生について、ゆっくりと、でもしっかりと考えながら、毎日を明るく過ごしていきましょう。